FDコンテストに出るにあたって、リグとPCをつなぐCWインターフェイスを作った。Arduino系のプラットフォーム上で動くK3NG Keyerというオープンソースのキーヤーを使った。提灯記事ではないが、結構よかったので記録に残しておこうと思う。
経緯
きっかけとしては、FDコンテストに電信部門で出ようと思ったことである。リグとPCをつなぐCWインターフェイスを持っていなかった。私の持っているリグ(TS-590)はUSBインターフェイスは内蔵しているものの、CWのキーイングはできない(もしかしたらできるのかもしれないが)らしく、外付けでインターフェイス回路が必要になったからである。ログソフトにはzlogを使うつもりだったので、これに対応したインターフェイスだとなおよい。
まずは市販品を探してみた。この手のインターフェイスで有名なものと言えば、やはりUSBIF4CWであるが、値段を見てそっとブラウザのタブを閉じた...... nksg.net
他にはWinKeyerというのもある。そういえばYAAで使ってたような。こちらも安くはない。 www.hamcrafters2.com
あんまりお金もかけたくなかったので、今回は自作することにした。一番簡単な方法はCOMポートのRTS、DTRを使う方法である。令和版zlogの公式ページにも、説明がある。 use.zlog.org
手持ちのFDTI社のFT232を使ったモジュール(https://akizukidenshi.com/catalog/g/g101977/)で試したところ、まれに1文字目の符号がおかしくなる(符号が飛ぶ)ことがあり、信頼性がイマイチだった。ちょっとわからないが、COMポートの遅延などでうまく送出が出来ていないのかな?と思った。また、今は解決しているのかもしれないがこういった現象もあるらしい(https://github.com/jr8ppg/zLog/issues/110)。私のPCのzlogは令和版ではあるが数年前にインストールしてから更新していないので、そういった現象もあったのかもしれない。が、私がCWインターフェイスを準備していた時期は時間が無くてずいぶん急いでいたのであまり深くは考えず、次に進むことにした。
K3NGキーヤー
ネットでいろいろ調べてみると、Arduino上で動作するオープンソースのキーヤーで、K3NG Keyerなるものがあると知った。また、このキーヤーは設定により、Winkeyer互換となる。zlogを使ってキーイングするにはうってつけだったため、家にある部品をかき集めて組み立ててみることにした。 github.com
回路図を書くのがめんどくさいので、構成を以下に箇条書きする。そもそも、ピンアサインもK3NG keyerのヘッダファイル上の定数を書き換えれば簡単に変えられるので、回路図を書くまでもないw
- 入力は、パドル、キーイングスピード(ロータリーエンコーダ)の2つ
- 出力は、PTTとKeyの2つ。トランジスタ(2SC1815)でフォトカプラ(TLP621)とLEDを駆動
- USB-シリアル変換にはCH340Eモジュールを使用(https://akizukidenshi.com/catalog/g/g114745/)
- MCUはAtmel ATMEGA328P-PUを使用
先ほども書いた通り、ピンアサインはヘッダファイル上で設定できる。以下のページを参照した。 github.com
また、Winkeyer互換としてzlogと接続するためには以下の変更も必要とのこと。zlogの公式ページにまとめてある通りに設定するとちゃんと動いた。なお、細かい行数はK3NG keyerのバージョンによって変わるようだが、「case 0x11:」ぐらいで検索をかけると普通に出てくるので、簡単にわかる。 use.zlog.org
家にあったユニバーサル基板を使って、写真のような感じで組み立てた。部品も転がっているものや、使っていない回路についていたものを取り外して使った。新しく部品を買いに行っている時間がなかったからである。途中、配線を間違えたせいでジャンパが変な曲がり方をしているのはご愛嬌w

使ってみた感想
上記のキーヤーを早速FDコンテストで実戦投入してみた。CWで250交信ほどしたが、動作が不安定になることはなく、しっかりとキーイングしてくれた。自分が手で符号を送出するよりも、符号と符号の間に若干間が空くような気もするが、これは単純に自分の符号が詰まりすぎなだけなのかもしれない。安価で簡単に作れて安定して動作してくれたので、個人的にはとても満足している。
KeyとPTTを出力できるので、自作のCW送信機の制御に使うのにもよさそうである。たとえば、Keyはキーイング、PTTはTX/RXとアンテナの接続を切りかえるためのリレーの制御に使えそうである。自分で制御プログラムを書くのが面倒なときにはちょうどよさそうである。







